政治

アドリア海に浮かぶ架空の国家、ローズ島共和国の壮大なエピソード

ローズ島共和国とは?

1964年、イタリア人技術者のジョルジオ・ローザがアドリア海の11キロメートル沖に、まるで石油プラットフォームのような人工島「ローズ島」(約20㎡)を建設し始めました。そして、1968年6月24日、彼は自らを大統領と宣言し、ローズ島共和国(イソラ・デレ・ロセなる国)の独立を宣言しました。

しかし、実際にはローザ大統領や閣僚は島には住んでおらず、代理人が1人だけが居住していたとされています。

この驚くべき出来事に対し、イタリア政府は航行障害やカジノ収益の脱税防止を理由に警察艦船を派遣しました。さらに、7月20日には武装警察と税務調査官が上陸するなど、対立が激化していきました。

その後、ローズ島はイタリアの最高裁判所で主権争いが巻き起こりましたが、1969年に政府側が勝訴し、同年にイタリア海軍が島を爆破し、ローズ島は消滅しました。

参考資料: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

映画『ローズ島共和国 〜小さな島の大波乱〜』

上記の異色の出来事を描いた映画『ローズ島共和国 〜小さな島の大波乱〜』は、2020年にNetflixで公開されました。実話を元にしたこのフィクション作品は、ジョルジオ・ローザとローズ島共和国のドラマチックな物語を見事に描いています。

この奇妙な島の国家、ローズ島共和国の興亡劇は、一度は忘れ去られていたものの、映画の公開によって再び注目を浴びています。ジョルジオ・ローザの野心的な計画や国家の建設、そして最終的な消滅というドラマチックな結末は、多くの人々に驚きと興味をもたらしています。

この物語は、現実とフィクションが絡み合い、一風変わったエピソードとして歴史の中に刻まれました。その独自性と奇抜さから、今なお人々を惹きつける不思議な物語です。

『事実は小説よりも奇なること』

本当だった。

驚きと感動に満ちた物語ですので、見られる機会のある人は是非見てほしい作品です。